新学習指導要領の特徴と問題点 「総則」

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大阪教職員組合 「教育課程・教科書」検討委員会

ここが問題!学習指導要領(総則編)

改悪教育本法の全面的な具体化

改悪教基法(2006)第2条(教育の目標)

1 幅広い知識と教養を身に付け,真理を求める態度を養い,豊かな情操と
道徳心を培うとともに,健やかな身体を養うこと。

2 個人の価値を尊重して,その能力を伸ばし,創造性を培い,自主及び自
律の精神を養うとともに,職業及び生活との関連を重視し,勤労を重んずる態度を養うこと。

3 正義と責任,男女の平等,自他の敬愛と協力を重んずるとともに,公共
の精神に基づき,主体的に社会の形成に参画し,その発展に寄与する態度を養うこと。

4 生命を尊び,自然を大切にし,環境の保全に寄与する態度を養うこと。

5 伝統と文化を尊重し,それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに,他国を尊重し,国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。

事実上,国が定めるスタンダード化

教育内容・教育方法,学校運営を学習指導要領で縛る!

【新学習指導要領】

前文に改悪教基法第2条(教育の目標)をまるごと載せ,それにもとづく教育の実現をめざす→改悪教基法の初の具体化

「授業改善」と「道徳の教科化」で教育内容と教育方法を縛り,カリキュラム・マネジメント(PDCAサイクル)で点検

注:=おもな問題点
  =捉え返して対抗軸として使える項目

問題1

「人格の完成」から「資質・能力の育成」へ
「授業改善・道徳の教科化・カリキュラム・マネジメント」

【教育課程の役割】[1]

各学校において,適切な教育課程編成

 ▲「主体的・対話的で深い学び」の実現を授業改善で
「アクティブ・ラーニング」という言葉は消えたが,「主体的・対話的で深い学び」で授業内容・方法の画一化ねらう
②・活用,思考力,判断力,表現力「態度」を養う
 ・道徳教育=特別の教科道徳を要に
  →畏敬の念,伝統文化,我が国と郷土を愛し,…
③資質・能力について→国がきめる
 ・知識・技能・思考力,判断力,表現力
 ・学びに向かう力人間性の涵養
④各校がカリキュラム・マネジメントに努める

問題2
横断的視点の資質・能力育成と授業負担
週あたりの負担過重避けるために長期休業中に授業あてる

【教育課程の編成】[2]
①家庭,地域との共有→社会に開かれた教育課程
②横断的視点に立った資質・能力の育成
③内容等の扱い=学校によって必要がある場合→加えて指導
    「負担過重さけよ」と言っているが,
・授業時数等の取扱いは
  週あたり時数…負担過重ならないように夏休みなど
  長期休業日に授業日を設定するなど適切な授業時数をあてる
・主体的・対話的で深い学びの実現へ授業改善
       →資質・能力育む(指導計画作成の配慮事項)
④幼小間,小中高間の接続
 義務教育学校=9年間を見通した編成
  「小中一貫」を口実とした教育内容・方法の統制

問題3
道徳教育=指導内容の重点化
法・きまりを守る,伝統・文化尊重愛国心強調

道徳教育配慮事項】[6]
①指導内容の重点化
・低学年=善悪の判断,きまりを守る
・中学年=集団や社会のきまりを守ること
・高学年一法やきまりを守る 伝統,文化,愛国心
・中学校一法やきまりの意義「日本人としての自覚」
②道徳教育に関する活動→公表

学習評価】[3]
主体的,対話的で深い学び→授業改善
 「見方・考え方」が鍛えられていくように
 言語能力の育成=言語活動の充実
 情報活用能力の育成=プログラミング体験(小)
②学習評価の充実 資質・能力の育成に生かす

発達の支援】[4]
・キャリア教育の充実
・特別な配慮・指導で障害児のほか,
 新たに日本語困難,不登校を入れる

学校運営上の留意点】[5]
カリキュラム・マネジメントでPDCAサイクル化
家庭・地域との連携各校の連携…教員増見込めない

学校の教育課程編成権をもとに
各校で今まで蓄積された実践を活かして取りくもう

社会に開かれた教育課程の実現が重要【前文】
学習指導要領は大綱的基準としていること
各学校が特色を生かし,創意工夫を
長年にわたり積み重ねられてきた教育実践や学術研究の蓄積を生かし【前文】
 各学校において,適切な教育課程を編成する[1]
           ↓
 学校の教育課程編成権が保障されています。それぞれの学校でこれまでに積み重ねてきた教育実践や研究,蓄積されてきた学術研究を,そのまま使えます。それぞれの特色を活かして実践をすすめましょう。

★特活で掲げる行事を「総合」に振替え可能
 時数削減で学習負担を少しでも減らそう

授業時数をどうするか[2]

10~15分→時数にカウント
総合のまとめ取り可能
学校行事を総合にカウントして実施(現行指導要領も)
           ↓
 各学校で「創意工夫を生かした」時間割の弾力的編成が可能です。かき集めると,相当な時間が確保できることがこれまでの実践で明らかになっています。
 また,校外学習,体育行事,修学旅行などの行事を「同様の成果が期待できる」場合に総合にカウントできます。これにより,授業時数を削減できる可能性が生まれてきます。