第2回教育講座(10月9日)(更新)感想

第2回教育講座
GIGAスクール構想で 子どもは?学校は?

学校のICT化,GIGAスクール構想前倒しがすすんでいます。
しかし,授業中にYouTubeやゲーム,家庭では着替えているところを写真流したなどの問題も。
オンライン授業も配信している学校では「(ある生徒は)数学はわかりにくいので授業を受け,それが終わると,下校してオンライン」
「配信に手や時間を取られて登校して授業を受けている生徒が放ったらかしになる時間ができる。そうなると「せっかく学校に来て授業を受けているのに…」と感じて学校で授業を受ける意義や必要性が失われないか心配」

また,「オンライン授業、緊張感うすく 子どもら「どうしても眠くなる」 宿題出すだけの学校も」(9月23日 神戸新聞NEXT)

いま,学校はどうなっているのか,語りあいませんか。

と き 2021年10月9日(土) 13時半〜16時半    
ところ 大阪府教育会館(たかつガーデン)BFオリーブ
参加費 資料代等500円(サポーター無料)     

「デバイス一人 1 台実現で学習がこう変わる」
「すべての子どもたちに,最適で多様な学びを」

GIGA スクール構想の前倒しで,
今学校ではどのような問題が起きているのか,
教科指導や生活指導はどうなっているのか,
ICT 利活用のメリットは何かを報告してもらいます。

そして「GIGA スクール構想スクール」のねらいや
本質とは何かを問題提起し,検討していきます。

【参加者の感想】

子どもたちとその保護者とともに考えたい

●各市の「オンライン授業」の様子がよく分かりました。「市長のトップダウン」による「オンライン授業」で,大混乱は3市とも同じでしたね。特別支援学級,障害のあることもたちの教育にも「オンライン」や「GIGAスクール」は全く使えないことも考えていきたいです。あと「ダッシュボード」については,全ての市民,子どもたちとその保護者,地域の方と一緒に考えなければいけないと思いました。

「何のために」問わなければ

●GIGAスクール構想の裏に,大企業の思惑があり,子どもの成長・発達について考えているわけではないことがよく分かりました。何のためにこれをしないといけないか,現場としても問うていかないと思いました。トップダウンだから,保護者に先に言われたからしなくちゃとちょっと変な慣れになってしまっていいました。
 いまのやり方に疑問を持ち,声を上げていくことをしていかないとと思いました。

子どもたちを食い物にする手助けをさせられる

●各市の報告,とてもわかりやすかったです。どの市も結局は,現場を無視してトップダウンで下ろしてくるやり方が腹立たしいし,何とかしなくてはいけないと思いました。
 講演は難しかったけれど,ちゃんと学習しなければ,子どもたちを食い物にする手助けを知らない間にさせられることになるのだなぁと怖くなりました。時間が足りなかったので,第二弾も企画していただきたいです。

学校教育が大切にしてきたものを失いかねない

●実際の学校現場の話も聞き,改めてGIGAスクール構想の危険性を痛感しました。過度に依存しすぎると集団での学びの軽薄化,ふれあいができなくなるなど,これまで学校教育が大切にしてきたものを失いかねない結果にもつながりかねません。目の前の子どもにとって,どうなのかを常に考えて「GIGAスクール構想」を考えていきたいと思います。
 また,話を聞き,単に教育界の問題ではなく,財界や企業のねらいも含めて,いわれるだけでなく,目の目の子どもたちにとって上手なつきあい方をこれからも考えていきたいと思いました。

「ICTの教育効果はない」

●「連続講座にして,3〜4回できないか」と思う内容でした。現場からの報告は,とくにトップダウンの激しい地域からの発信で,いまの学校,子どもたちにとってGIGAスクール構想に基づくICT化の激化が及ぼしている影響,混乱について知ることができた。
 報告者が「ICTの教育効果はない」と言っておられ,その通りと思っていた。
 この学習をはじめとして,もっと広く学習を発信していきたい。

とても危険な中でおこなわれている

●一人一台タブレット(PC)の強引な普及の問題について,ゆっくりじっくり考える時間を我々現場の教師は奪われる中で,とにかく授業の中で使う,子どもたちに使わせることを日々上から強要されているのが,コロナ禍を後ろ盾にいま,全国的におこなわれているのを感じながらも,何も具体的な対処,対抗ができないでいる自分を,もどかしく感じる毎日です。
 今日の講座は,日本の教育のAI化がとても危険な政治的な中で行われていることが,より鮮明になって,とても勉強になりました。

「これでいいのか」を問うことが大切

●この問題は,とても大切な課題だと改めて思いました。「これでいいのですか?」と父母や教職員に問うことが大切だと思います。「彼らは現実的な足場を持っていない」という言葉に元気づけられました。学んだことを,みんなに伝えることに力を注ぎます。

第3回教育講座も「GIGAスクール構想」で準備中(1月29日予定)です。

■A4チラシPDF

【お知らせ】大阪教文センターでは,この9月に「GIGAスクール構想」のねらいや本質などに焦点を絞ったブックレットを刊行しました。

GIGAスクール構想とは,そのねらいと本質は
中教審答申「『令和の日本型学校教育』の構築」との関連性は,
「個人の尊厳」を守り,教育保障を前進させるICTの活用とは

渾身を込めて研究を重ねてきた成果が今1冊のブックレットに

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