教育講座「コロナ禍のもとでの 子どもたちとの出会い…」

6月27日第1回教育講座「コロナ禍のもとでの
子どもたちとの出会い・つながり・学級開き」

COVID-19による3ヶ月間の休校措置。
それから子どもとやっと出会えた日。
緊張と今までとちがう教室の雰囲気。
「学習の遅れを取り戻す」というけれど,
「学び」は教科の学習だけなのだろうか。
これから子どもたちとどうつながる?

キレイに見るにはコチラ(PDF・DL用)

内 容 現場からの報告(小学校・中学校)
    休校中のとりくみの中で考えたこと
    学校再開後の子どもの姿・こんな工夫をしてみた

コメンテーター 山口妙子さん(大阪教育大学講師)

日 時 2020年6月27日(土) 13時半〜16時半

■6月27日 第1回教育講座の感想■

●今日はありがとうございました。話すことで自分自身の実践を相対化することができました。Hさんの”愛”あふれる学級,子どもとの関係,”ドライ”といいながらも子どもとの関係を楽しんでいるKさんの実践,どれもが個性的ですばらしいものだなと感じました。そして,その中に流れる子ども理解のまなざし,授業づくりの観点は普遍的なものであるなとも,同時に感じました。
 そこに山口さんのコメントにより,実践への意味づけ・位置づけがはっきりしたのではないかと思います。めまぐるしく変化するこの情勢の中で,子どもたちと豊かな実践を紡ぐためにもぶれずにあり続ける教文センターの存在がより一生際立つときが来ているように強く思います。
 
●今日感じたことは,「ゆとり」って大切だなということです。私は5年目の教員で,いわゆる「ゆとり世代」の人間です。今まで「ゆとり=悪いもの」という世の中の流れの中で,イヤな思いをしてきたこともたくさんあります。ただ,教員にも子どもにもある程度「ゆとり」がないと,命さえも奪いかねないのでは?と感じています。
 子どもの自己表現(お話の中ではガチャガチャという言葉で言われていましたが)をまるごと受けとめるには,教員の心や身体に「ゆとり」がなければいけないし,子どもたちにも「ゆとり」がなければ限界に達し,学校嫌い,勉強嫌いの子を大量につくり,そのストレスをいろんな形で出してしまってどんどん自己肯定感を下げてしまうと思います。その「ゆとり」をつくるためには,教育課程の編み直しが大切だと思います。今は「詰め込み」をしている場合ではない!と本当に思えました。

●分散登校中の子どもたちをつなぐとりくみが素敵でした。子どもたちをつなぎ,安心させ,授業をともに楽しむ,そういった考えを根底に持ち続けられるようにしていきたいと思いました。
 子どもたちはたった2週間の通常授業で,これまでにない疲れを見せています。市では,この上7月上旬から7時間授業を行うことになっています。保護者からは「子どもに無理させんといてな」と,不安の声が上がっています。私は,増えたコマはゆとりの時間にしたいなと思います。
 
●3月から6月にかけて,暗中模索の日々でした。教文センターの提言「いまだかつてないとりくみを」が出されたとき,提言の中身を読んで,コロナ禍の今こそ,子どもから出発する教育とは何だろうかということを問い直さねばと思いました。最近,教育実践を聞く機会が少なかったのですが,今日は3名の先生方の報告を聴いて,前向きな気持ちになることができました。

●学校が再開してやはり,この間の子どもが抱く不安な気持ちやしんどさを受けとめることの大切さを改めて実感しました。集団あっての学び,学習集団の形成,大切さを気づける,それを子どもたちに伝え,教員集団も自覚することが学校本来の役割ではないかと思いました。算数の授業をするたびに「算数通信」で子どもの様子や内容,感想なども載せて発行しています。コロナの中でこそつながりと集団形成を,今求められていることを認識でき,励みになった講座でした。