第5回教育講座・授業づくり(1月28日)

 第5回教育講座「授業づくり」
 「子どもが主体的にとりくむ授業をつくりたい
—国語・物語教材「くじらぐも」(小学1年生)を通して—」

授業づくり研究会では,この半年ほど「対話的学びを生み出す授業の構図」(久田敏彦・大阪青山大学)にも学びながら,物語教材「くじらぐも」の教材観や授業計画を検討してきました。そして何度もの教材観や授業計画の書き直しを通して,2学期中盤の授業にのぞみました。単元終了後,授業記録や子どもの感想をもとにさらに研究討議をおこない,今回の報告に至っています。
本講座では,教材研究や実際の授業を通して,「子どもが主体的に取り組む授業とは何か」「物語教材をどう扱うのか」などを考えることができればと思います。

1月28日㈯ 13時半〜16時15分
たかつガーデン(大阪府教育会館)B1オリーブ
資料代 500円(サポーター無料)

【第5回教育講座感想】
自分の授業に新しい気づき
●お話を聞いて,改めて,自分の授業に新しい気づきを得ることができました。子どものがんばり,成長に皆さんの意見から気づくことができたと思います。発問1つで,子どもたちの意見の深まりは,大きく変わっていきます。発問を精選するための時間は,とても大事だと感じました。また,同年代の先生方の意見もすごく参考になりました。改めて,教材研究をさらに進めていけたらと思いました。今日は勉強させていただき,ありがとうございました。

発表者のクラスの理解の深さやイメージの豊かさを感じた
●授業記録から初や活動への意義や意図を学ぶために,大変参考になりました。発問の段階で,迷っていることが多く,今日の実践は自分の少し先を見せてもらっているような感覚でした。ペアトークや班での議論など,学習集団の高まりを意識していない自分の発見につながり,授業づくりの難しさを感じました。「とりあえず」「いったん」の思いで,入れてしまっているので反省しました。授業づくりの中で,教材分析の大切さはようやく理解してきたのですが,それを授業に起こすことの難しさに対面しています。また,より一層研究していきたいと思いました。今日の発表で,報告者のクラスの理解の深さやイメージの豊かさを感じました。一年かけて1歩ずつ積み上げてきて読むことへの楽しさを記録から感じました。ありがとうございました。

子どもたちが登場人物のようにイメージして読めているなぁと
●4場面授業記録から。「しゅー!って感じ」「ぷくぷくおよいでいった」「気持ちいいところ」等々。子どもたちが登場人物になったようにイメージして読めているなぁと感心しました。そのイメージの中に,くじらぐものスピード感,「空を泳ぐ」キレイな表現,すてきだなぁと思いました。質疑討論の中で,お話のあった「どんなものが見える?」「どっちの方向に?」といった,自然な形で同化して読めるように促していく方法をもっと学びたいなとおも追いました。授業記録の中で,先生と子どもたちのあたたかなやりとりがよいなと思いました。教材分析の深さと,子どもとの関係性,たくさん学ばさせていただきました。ありがとうございます。

短い感想文の中に学習のプロセスで生じた変化が示されていた
●とても興味深い報告,有り難うございました。課題とされた「同化体験の不十分さ」ですが,久田先生が それがいかに難しいことかコメントされていましたが,フロアからの意見にも合ったように,この実践は既に作品世界への自己投入に,かなり成功されていると感じました。感想文だけではわからない学習後の「成果」も,また学びたいと思いました。話が変わりますが,自分自身も,今でもふと,空を見上げて「あの雲,〜に似ているなぁ…」って何気に雲を見つめ,そこから空想の世界に遊んだりすることがあるのですが,それって例えば,日常の悲しみや苦しみから一瞬だけでも逃れたりする「方便」になる気がしますが,こういったボーッとする時間,一見何もしていないような時間こそがイメージを豊かに膨らませ,ときに現実の困難さを相対化したり,空想の世界に遊んだ先に見えてくる幻想が現状を変えていく力へと転化したりするのかなぁって思ったりしました。
ちなみに僕が,注目したのが,14番の子どもです。「雲は割れる」という現実的な初発の感想から,「ヤッター」という,作品世界との一体化,そして,最後の「くじらぐもみっけ…」という観察眼の獲得。それぞれ短い感想文ですが,学習のプロセスで生じた変化が,端的に示されていて,興味深かったです。まさに,同化体験を血肉化して,日常に活かす,そんな力の育成ではないでしょうか。

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